市民ランナーの敵「酸化」について

市民ランナーの敵「酸化」について

改めて自分の人生を振り返ってみると学生時代、社会人になってからも夏はTシャツ、短パン。日焼け止めも特に使わず、紫外線を真っ向から浴びて生活してきました。浅黒い方が健康的でカッコいいでしょぐらいな感じです。

マラソンを趣味としている人たちにとって日焼けは避けられないものです。中には帽子、サングラス、日焼け止め、アームウォーマー、ロングタイツの完全防備で走っている人もおられます。以前は「そこまでしてよく走るなー」と思っていましたが、年齢も30後半になり最近になって考え方が変わりました。

山梨大学 小山教授の講義

5年ほど前、トレーナー向けのカンファレンスに参加した際に小山先生の講義を受けました。内容は「低酸素トレーニング」がカラダに及ぼす影響でした。その際に「活性酸素」の働きがカラダにとって重要であるとともに害を及ぼすことを聞いたのが衝撃的でした。

前職に「低酸素トレーニングルーム」が出来てから、いい機会だと思い運動生理学をもう一度勉強し直しました。

エネルギーを作る際に取り込んだ酸素は、そのうち数%が活性酸素に変わります。活性酸素はがん細胞や体内に侵入してきた細胞を死滅させる重要な役割があります。しかし、必要以上に増えすぎると正常な細胞や血管、筋肉などを傷つけてしまいます。

長時間で負荷の高いマラソンは正に過度な運動になるでしょう。

紫外線と酸化ストレス

さらにマラソンは前述した「紫外線」を真っ向に受けるというデメリットもあります。紫外線を浴びると皮膚を守ろうと体内の活性酸素が活性化します。すると今度は活性酵素による細胞の参加を食い止めるために、シミの原因であるメラニン色素が発生します

また紫外線によるコラーゲン破壊も起きており、しわの原因となっています。

「ランナーズフェイス」という言葉はマラソン大国アメリカで主に使われています。日焼で真っ黒で、頬がこけ、肌が乾燥してカサカサ、しわ・シミが多く・・・という人を指しています。医学的な根拠はありませんが、ランニングが見た目の老化を促進させやすいと一般的に言われている理由の一つがこの「ランナーズフェイス」です。

最近の「美ジョガー」という言葉(健康的にマラソンを楽しむキレイな女性)も出てきていますが、逆に「美しさ」から離れてしまっている場合もあります。

勘違いしてほしくないのは、身体が「酸化」し老化が促進される可能性があるからと言ってマラソンをやめろと言いたいわけではありません。そもそもトレーニングはメリットとデメリットのトレードオフです。どんなトレーニングを選んだとしても。マラソンで得られるメリットが多いからこそ、デメリットにどう対処するかは大切だと思います。

酸化の対処法

紫外線への対処

走る時間帯

ランナーにとって「酸化」の一番の大敵は紫外線かと思います。走るときは紫外線の少ない時間帯を選びます。朝なら6時から7時。夕方なら17時以降です。社会人の方は夜走る方もいますよね。

ツールの活用

日焼け止め、サングラス、帽子(サンバイザー)を使って対処しましょう。暑さが耐えられるのでればアームウォーマーやロングタイツも使いましょう。

生活習慣の改善

喫煙

マラソンランナーには少ないと思いますが、喫煙も活性酸素を発生させる大きな要因です。有害物質を含むタバコの煙が肺に入ると、体の免疫システムが発動し、活性酸素を発生します。たばこの値段もまた上がるとのことですのでこれを機にやめてみてはいかがでしょう?

飲酒

アルコールを分解する際に、肝臓で活性酸素が発生します。飲酒は少ない量であれば活性酸素を減らすともいわれています。しかし、過剰な飲酒には大量に活性酸素が発生します。飲みすぎ注意です。

まとめ

このブログを読んでくれている人にはマラソンをぜひ続けてほしいですが、一方で「酸化」してしまうデメリットもあります。酸化にどう対処すればいいのか。「生活習慣の改善」以外には次回のブログで紹介したいともいます。

書きました。6/12  ↓

参考図書

鏑木毅・菊池恵観子著「低糖質&抗酸化ランニングのすすめ」実務教育出版

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長女:朝「学校に行きたくない」とわめきました。ただ眠たいだけです。
長男:大雨でしたが合羽を着て自転車で通園しました。こちらは喜んで。
次女:朝微熱があったので登園させず自宅待機。