ピーキング②

超回復理論vsフィットネス疲労理論

伝統的に超回復理論という考え方をもとにトレーニング計画(ピリオダイゼーション)が作られてきました。ワークアウト(練習)をすることで疲労が溜まり、そこから回復する過程で超回復状態に至り、準備状態がワークアウト前の初期水準を上回る。この状況を生み出すために、通常48時間~72時間の休養をすることが望ましい。というのが私が学生時代に教科書で勉強した超回復理論です。

それに対し、フィットネス疲労理論はワークアウトすることでフィットネスというプラスの要素と疲労というマイナスの要素が同時に発生し、そのプラスマイナスの差が準備状態であると考えます。

例えば練習前が準備状態が5だとすると、トレーニング後にプラス要素であるフィットネスは10まで上がります。それと同時にマイナス要素である疲労は7まで上がります。その結果、準備状態は3となります。やがて、疲労が抜けてきて2となった時、準備状態は7となります。

ここで重要なのはプラス要素のフィットネスとマイナス要素の疲労には特徴があり、
①フィットネスは急性の変化量は小さく、変化のスピードが遅い
②疲労には急性の変化量が大きく、変化のスピードが速い
ということです。そのため、トレーニング後にフィットネスが10で疲労回復後は9になったのに対して疲労はトレーニング後は7で疲労回復後は2となるような状況が生まれるわけです。

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