健康やダイエットのために「たんぱく質をしっかりとる」ことが注目されています。筋肉づくりや代謝アップに欠かせない栄養素であることは間違いありません。
しかし、**「夕食にたんぱく質をとりすぎる」**のは要注意。腎臓に余計な負担をかけ、体調を崩す原因になることもあります。今回は、たんぱく質と腎臓の関係、そして上手な時間帯別の摂り方について解説します。
たんぱく質と腎臓の関係
たんぱく質は体内で分解されると「窒素」を含む老廃物が生じます。その代表が 尿素窒素(BUN) です。
尿素窒素は腎臓の「ろ過システム」を通して体外に排出されます。しかし、一度に大量のたんぱく質を摂ると、腎臓はフル稼働して処理しなければならず、負担が増します。
特に夕食は「日中活動で疲れた体が休みに入る前の時間帯」。ここで過剰なたんぱく質を摂ると、睡眠中に腎臓が休めず、疲労が抜けにくくなることもあるのです。
夕食にたんぱく質をとりすぎると…
- 腎臓のろ過システムが休まらず、内臓疲労につながる
- 消化に時間がかかり、胃もたれや睡眠の質の低下を招く
- 余ったエネルギーが脂肪として蓄積しやすい
健康志向で「夜は肉をたっぷり!」という人も少なくありませんが、長期的には逆効果になる可能性があります。
多すぎるたんぱく質は朝に回そう
たんぱく質は「摂らない」より「タイミング」が重要です。夜に過剰になるより、朝食でしっかり摂るほうが健康的。
朝は体が「代謝スイッチ」を入れる時間帯。筋肉や脳のエネルギー補給にたんぱく質を使いやすく、腎臓や肝臓の処理能力も高い状態です。
例えば:
- 夕食の肉を少し減らして、翌朝に卵や魚、大豆製品で補う
- プロテインを飲むなら、夜ではなく朝か昼にシフトする
こうするだけで、内臓への負担を減らしつつ、効率よく筋肉や代謝にたんぱく質を活用できます。
オートファジーと朝食の役割
さらに注目したいのが「オートファジー」という仕組み。これは、細胞が古いタンパク質や不要物を分解し、再利用する自己浄化システムです。
睡眠中にオートファジーは活発に働きますが、朝食で良質なたんぱく質を補給することで、その再生プロセスがスムーズに進みます。
つまり、夜に摂りすぎるより、朝に適量を補う方が:
- 内臓を守りながら
- 細胞をリフレッシュし
- 健康的な代謝を維持できる
というわけです。
まとめ
- たんぱく質の代謝で生じる 尿素窒素 は腎臓に負担をかける
- 特に夕食での過剰摂取は、腎臓や消化器を疲れさせやすい
- 多すぎるたんぱく質は朝に回すのがポイント
- 朝食のたんぱく質は、オートファジーの働きを補い、細胞をリフレッシュしてくれる
「たんぱく質は夜ではなく朝へ」──このシンプルなシフトが、内臓を守り、健康的に筋肉や代謝を維持する秘訣です。
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