コンビニやスーパーに並ぶいわゆる「ゼロカロリー食品・飲料」
ダイエットに気を使っている人は「カロリーオフ」「糖質ゼロ」という文言を見ると選びたくなるものです。
糖質は1g=4kcalという事実は変えられないのに、なぜ甘いものがカロリーゼロなのでしょうか。
厳密にカロリーゼロじゃなくてもいい
栄養成分に関しては表記するルールがありますが、実際にはカロリーがゼロじゃないにも関わらず、ゼロと表記していいルールになっています。
カロリーゼロとは
100g辺り5kcal以下のもの(水分の場合100ml辺り5kcal)は「ゼロカロリー」と表記しても良いというルールになっている。500ml缶のチューハイの場合、25kcal以下であれば表記できます。
カロリーオフとは
100g辺り40kcal以下のもの(水分の場合100ml辺り40kcal)は「カロリーオフ」と表記しても良いルールになっています。500mlのチューハイの場合は200kcal以下です。
この表記に関して一般の人の理解はまだ追いついておらず、統計によると約70%の人がゼロカロリーを100ml辺り1kcal以下と理解しており、特に60歳以上の年齢層での認識が低い傾向が見られます。
自分はカロリーオフのものしか摂取していないと思っていても、4本5本飲めば1000kcal近く摂取してしまっているケースもあるという事です。
糖質以外にも甘みを感じるものがある
独立行政法人農畜産業振興機構のホームページを見ると、砂糖以外にも人間が甘みを感じるものがあることが分かります。
ホームページはコチラ
まず「糖質系甘味料」と「非糖質系甘味料」の2つに分けられます。
糖質系甘味料
砂糖、でんぷん由来の糖、その他の糖、糖アルコールに分けられます。
でんぷん由来の糖はブドウ糖や果糖、異性化糖が含まれ、その他の糖には乳糖のほかにオリゴ糖と呼ばれるものが含まれます。
一般的に「糖」というと砂糖やブドウ糖、果糖のイメージを持っているかと思いますが、そのほかにもたくさんの「糖」があるんですね。
よく耳にする「オリゴ糖」もこの分類に属します。カロリーは1gあたり2kcalと同じ糖でもカロリーも違ってくるんですね。
非糖質系甘味料
非糖質系甘味料の中にはさらに「天然甘味料」「人工甘味料」があります。
天然甘味料
天然甘味料は自然界にある葉っぱや果物からとれる甘味料でステビアや甘草、
羅漢果などがあります。いずれも甘みを感じる成分ですが、なんと甘草や羅漢果にはカロリーがありません。ゼロカロリーです!
ステビアは1g当たり4kcalと砂糖と同じカロリーですが、300倍の甘みがあるので同じ甘みを出すのに300分の1のカロリーで済みます。甘草も羅漢果も砂糖より強い甘みがあります。
人工甘味料
人工甘味料には、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンがあります。
人工甘味料は食品衛生法という法律の元、使用の安全性が確認されたものだけが利用できることになっています。使用できる食品も限りがあり、何でもかんでも利用できるわけではないんですね。
僕が好きなレモン酎ハイにもしっかり入ってました。
人工甘味料って大丈夫?
人工甘味料否定派の人は「トランス脂肪酸」と同様に人工的に作られた食品が身体にいい訳がないという意見の人が多いようです。「トランス脂肪酸」は多くのデメリットが指摘されていますが人工甘味料に関しては具体的な健康被害はないというのが人工甘味料肯定派の意見のようです。
トランス脂肪酸に関しては以前書きました。
人工甘味料のメリット
1.低カロリーに抑えられる
上記の通り人工甘味料はカロリーの無い物や少量でも強い甘みのあるものがあり、カロリーを抑えられます。その結果、理論上は肥満を防いだり、肥満由来の生活習慣病を抑えることができます。
2.虫歯を予防
「虫歯になりにくいガム」は一時期店頭からなくなるほど流行った時期がありました。これも人工甘味料を使うことで、虫歯菌の餌になる砂糖の利用を抑えているからです。
3.腸内環境の改善
人工的に作られたオリゴ糖は腸内の善玉菌であるビフィズス菌の餌になると言われています。その結果、腸内環境が善玉菌優位となり、様々なメリットをもたらします。腸内環境については以前書きました。
一方で腸内では吸収されにくいので腸に負担がかかりお腹を壊すというデメリットと表裏一体の面もあります。
私見
調べていると「人工甘味料」の是非に関しては肯定派と否定派に分かれており、コンセンサスは得られていない印象です。
肯定派としては自然の糖の方が人間にとっては有害で肥満をはじめ様々な健康被害をもたらす。人工甘味料は法律により安全が保障されており、使用に何ら問題ない!むしろ健康的!という意見です。
否定派は人工的に作られたものが身体にいい訳がない!できるだけ自然界にあるものを摂取することが健康的であるという意見が多いようです。
研究では?
とても不思議なのは、人工甘味料に関するほとんどの研究で人工甘味料を含む食品を日常的に食べている群の方がそうでない群よりも肥満の人が多いという結果になっているということです。
皮肉にもカロリーは少ないのに太ってしまうという結果。これも実際に論文を読んでいないので「方法」などどうやったのかは分かりません。しかし、逆に人工甘味料を使った群の方が痩せたという報告は全くないそうです。
僕はダイエット指導に関しては基本的にはカロリー計算で行いますが、人工甘味料が含まれている食品に関しては、別の要素も考えてやらないといけないと思っています。
ダイエットの食事指導に関する基本的な考え方はコチラに書きました。
人工甘味料は歴史が浅いため、今後新たな健康被害が出てくる可能性は捨てきれません。それは頭に入れておいた方がいいでしょう。
参考サイト
独立行政法人農畜産業振興機構ホームページ 砂糖以外の甘味料について https://sugar.alic.go.jp/japan/fromalic/fa_0707c.htm
一日一新
・ケンコーTVでお勉強。これだけの情報を発信してくれていることに感謝。最近アウトプットよりもインプットが少ないので助かります。
子供日記
長女・長男:お母さん抜きで祖父母の家にお泊り。長男は少しぐずりましたがすぐ寝ました。
次女:突発性発疹4日目。熱が下がり発疹が出ました。他の病気も心配だったためとりあえず安心しました。
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