BLOG

トレーニングカテゴリー

前回はパフォーマンスピラミッドについてお話しました。身体を正確に評価したうえでトレーニングをどのように積み上げていくか説明しました。今回は各カテゴリーをもう少し掘り下げて紹介します。

下の図はそれぞれのカテゴリーの具体的な施策を説明したものです。

①リポジション

リポジションは正しい位置に直すという意味ですが、方法としてはマッサージやストレッチなど手技、深呼吸、瞑想などのリラクゼーションなどが含まれます。時にはバイブレーションの機械やホットパック、アイスパックなどのツールを使うときもあります。また、当社スタッフの理学療法士の治療をおススメする場合もあります。

②コレクティブ

コレクティブでは「抑制/活性化」「可動性/安定性」「感覚統合」「動きのパターン」などのアプローチを行います。ストレッチや筋トレを様々な姿勢をとりながら行います。

姿勢は子供の成長度合いを例にとってレベルアップしていくことが多いです。最初は仰向け、そしてうつ伏せ、座位、四つ這い、ハイハイ、立位といった感じです。最終的には立った姿勢で思い通りに自分のカラダを操作できる状態を目指します。

③ストレングス

ストレングスでは「上半身のプッシュ、プル」「下半身のプッシュ、プル」「回旋/抗回旋」「体幹」などがあります。

押すトレーニングと引くトレーニングをバランスよく取り入れ、筋力を強化していきます。そのバランスは当然のことながらお客様によりブレンドの仕方は異なります。

回旋/抗回旋は主に体幹に対して使われる方法です。脊柱は四肢と連動して回旋運動をしています。また、外からの外乱に対しては姿勢が崩れないよう抵抗するように脊柱周りの筋力が働いています。

④ムーブメント

①~③までで鍛えるだけではスポーツや日常生活では不十分です。実際に使えて初めてお客様のニーズに応えたことになります。

ムーブメントではバランス、移動、操作、競争が含まれます。

バランスでは②の感覚統合で行った内容をさらに複雑化させます。細い板の上を歩いたり、四つ這いで進んだり、回転したりします。移動では4方向への素早い移動やしゃがむ、またぐなどの身のこなしを鍛えます。操作はツールを使った動き、例えばボールをキャッチしたり、投げたり、重りを操作したりします。競争では相手の動きに合わせた動きなどが含まれます。

⑤パワー

パワーでは自体重を使ったジャンプ、腕立てジャンプ。バーベルを使ったパワークリーンなどのクイックリフト、メディシンボールを使ったトレーニング、最後はスポーツに特化した形でのパワー。例えばピッチングやサッカーのシュートなど速さと力の合わさったトレーニングを行います。

⑥エアロビック

エアロビックは有酸素という意味を持ちます。自転車やランニングなど長時間動き続け、エネルギー代謝機構に働きかけます。あえてゆっくり走るロングスローディスタンスや休憩とトレーニングを繰り返すインターバルトレーニングなどを含みます。

カロリー消費を増やしダイエットに活用したり、基礎体力を向上させるために選択されます。

まとめ

カテゴリー分けについて少し深掘りして説明しました。

それぞれのカテゴリーのトレーニング効果ははっきりとカテゴリーで分けられているわけではなく、実際はファジーでグラデーションになっていると考えています。そのため、概念的な物になります。

対象者によっても変わるもので、例えば、自重のスクワットはある人にとってはコレクティブ、しかし、ある人にとってはストレングスということもあり得るわけです。

いずれにしても、トレーニングメニュー、計画の作成はクライアントのニーズに即しているかどうかが一番の大切なポイントになることは変わりません。数多あるアプローチから取捨選択し、一番の道を示すのがパーソナルトレーナーの役割です。

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事

TOP