筋線維には速筋や遅筋などの種類があることはよく聞く話だと思います。鳥のささ身を想像してもらえれば分かりますが、筋肉は細い糸の集合体でできており、その線維の一本一本の特性として速筋、遅筋があるわけです。
今回はもう少しマクロの視点で筋肉を説明します。
よく漫画などで見られるような上腕で力こぶを作るときにムキッと大きくなる筋肉は平行筋と呼ばれています。筋線維の一本一本が平行に走っているからです。
それに対し、鳥の羽のように筋線維が斜めに走行している筋肉を「羽状筋」と言います。羽状筋には鳥の羽のように左右に分かれているものと、鳥の羽を半分に切ったような形のものとがあります。
それぞれの筋の特徴
平行筋
1本の筋線維が縮む距離は筋肉全体が縮む距離と同じという特性があります。1秒間に筋線維が30%縮めば筋肉全体も30%縮みます。平行筋は素早く収縮することが得意分野です。
羽状筋
一方で1本の筋線維が平行筋に比べ小さいので、個々の筋線維が収縮して短くなった距離は、筋肉全体からするとわずかな距離になります。1秒間に筋線維が30%縮んでも全体として10%しか縮んでいないという事が起きます。収縮のスピードにおいては平行筋に劣ります。
しかし、短い筋線維が斜めに走行している分、同じ面積あたりの筋線維の量が平行筋に比べ多いため、大きな力を発揮することができます。
それぞれの筋の分布の傾向
手足の伸筋(関節を伸ばす筋肉)には羽状筋が多く、屈筋(関節を曲げる筋肉)には平行筋が多いという傾向が認められます。
平行筋 | 上腕二頭筋、ハムストリングス、前脛骨筋など |
羽状筋 | 上腕三頭筋、大腿四頭筋、腓腹筋など |
人間の身体は伸ばす方に強い力を発揮できるように構造上設計されています。それは、単純に立っているだけでも重力に対して伸筋群が力を使っているからだと言われてます。
どう鍛える?
筋肥大させるために、鍛える対象が平行筋か、羽状筋かによってトレーニング方法を分けている方もいます。
平行筋は高重量は扱わず広い可動域を使い、しっかり収縮/伸長させて鍛えることを意識します。上腕二頭筋であればインクラインベンチに座り、しっかりと肘を伸ばしきるやり方です。また一般的な筋肥大の回数よりも高回数(25~35回)で行います。
羽状筋は強い重量を扱って、一般的な筋肥大の回数(8~12回)でガシガシ行うことで最も筋肥大を起こせるそうです。
この考え方に関してはしっかりエビデンスを読んだわけではないので、あまり自信をもって正しいとは今の時点では言えませんが、論理的にはあっているように思えます。
現場のジムではすでに自分で勉強されてこの通りトレーニングされている方もいます。まずはこのような考え方があることを知っておくことは重要かなと思っています。
参考図書・サイト
石井直方 「筋肉の科学」 ベースボールマガジン社
DNS zone
https://www.dnszone.jp/magazine/2018/0320-001.php
一日一新
大濠公園散歩
子供日記
長女:勉強が早くも難しくなり嫌になってきています。今はまだ楽しくやってほしいので工夫が必要かなと思っています。
長男:すっかり元気です。ご飯も良く食べてます。外で友だちと遊びたがりますが今は我慢。
次女:今日も元気。大濠公園でもベンチに立ってご機嫌でした。
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